2021年 9月更新の新作情報
今回の新作は、秋草の帯留めと茄子の根付、そして海松(みる)。もう少し早い時期にアップ出来れば良かったですが、夏から秋にかけてのモチーフです。
またリクエスト頂いた物の中から風車の帯留めという変わり種の帯留めもございます。
同じくリクエスト頂いたもので、八咫烏の帯留めのカスタム色「紫」を数量限定で販売していましたが、このたび通常商品としてお求めいただけるようになりました。
※ご注文者全員プレゼント「アマビエ根付」はもう少し続けます。
一度アマビエご希望された方、2回目以降のご注文時もアマビエご希望して頂いても大丈夫です。
茄子根付
夏から秋にかけての野菜として有名な茄子。
なすびといったりなすといったり様々ですが、なすが「成す」に通じ縁起が良いということで、関東ではなす呼びが多いそうです。また徳川家康が駿河の名物として「一富士二鷹三茄子」とあげたことから縁起のいい初夢としても言われます。
製作時のコンセプトとして、夏の暑い時にも秋が深まった時にも使えるよう、形はシンプルに、遠目にも茄子と分かるよう、そして差し色として使えるような綺麗な紫色に、を目指しました。
紫×クリアは透明色。アメジストを参考に、透明と濃い紫の2色をグラデーションで、かつマーブル風になるようにしました。対して紫×ゴールドは、不透明な紫から、へたにかけてゴールドパールのグラデーションになっており、へたの金具の色ともよくマッチしています。シンプルで癖のないデザインですので、他の和小物とも違和感なく合わせられます。
半幅帯の時のワンポイントにもいいですし、野菜の柄と合わせても楽しそう。そして縁起のいい初夢の為にお正月に使っても面白いのではと思います。
「茄子根付」商品ページはこちらから
秋草帯留め
着物の柄がどんどんユニバーサル、かつシーズンレスになっているような気がしますが、そんな中でも夏物や単衣は季節感を重視した柄が多くあると思います。
その中のひとつ「秋草」。
絽の訪問着の裾模様からカジュアルな帯の柄までよく見かけます。
大輪の花ではなく、野の小さな花に秋の訪れを感じるのが日本人らしい美意識だと思います。
製作時のコンセプトは、当店は夏物と秋(中頃~晩秋)の和小物は種類があるけど初秋、特に9月の単衣の時期の物が少ないなと思い、その時期に着けられる和小物が欲しいと思った事です。
また近年秋になっても暑い事が多いので、快適に涼しいキモノを着つつ、小物で秋を表現出来たらという思いもあります。例えば着物通の方が、ほんの数週間しか着られない紗袷を着ることが着物のお洒落の醍醐味と思われるのもその通りだと思いますが、実際暑いもんは暑いので、それで着物を着るのを躊躇して機会が減ってしまうのは勿体ないと思う気持ちもあって、敷居を低く着物を楽しみたい自分としては楽に着られる着物を着て、それでいて小物でちょこっと季節を先取りするというのも手のひとつだと思っています。
この帯留めは平面的な1枚絵ではなく、背景と手前の秋草に奥行きがあってレリーフの様に浮き出ており、斜めから見ると特に良くわかります。帯留めは帯に付けるのでしぜん目線より下、つまり斜めから見ることになるので、着けたときに柄の立体感を感じて頂ければと思います。
海松の帯留め
海松は海藻の一種です。
放射状の独特の形がユニークで、図案化されて文様の一種として使われたり、貝と組み合わせた海松喰い柄なんていうのもあります。
また海賦文様(かいふもよう)は浜辺の風景や海産物を描いたもので、平安時代の十二単の裳裾などにも登場します。
海から遠い都の人々にとってはエキゾチックな憧れを感じる柄だったのかも。
クリアな本体の中にメタリックなブルーグリーンの海松、表面にヒトデと泡をイメージしたパールとブリオン。
涼しげな印象ですが、ぱっと見海松がもみの木に見えたりヒトデが星っぽく見えたりクリスマスっぽいイメージにも見えます。伝統的な和柄ながら、あまり和風和風せず、気軽にお召し頂けるデザインになったと思います。
図案化した海松柄は通年お召し頂けますが、他の海モチーフと組み合わせる場合、特に具象的な柄の場合はやはり夏がいいと思います。天地どちらでもお使いいただける柄になっていますので、帯の柄などに合わせてご自由にお使いください。
風車の帯留め
お客様のリクエストから生まれた商品です。
できれば羽根が回るようにしたいと思っていたので、薄くても丈夫なアクリル樹脂で、赤屋根の家・風車の尖塔・そして細かい格子が彫刻された羽根からなる三層構造で制作しました。
絵本に出てくる街並みの色だったり、チョコレートのパッケージの色合いだったりする、赤+チョコレート色+柔らかなアイボリーの組み合わせになりました。温かみのある色合いですので秋冬のお着物に合わせてもいいですし、春はチューリップなどの洋花柄と合わせたりと使い方を考えるのも楽しそうです。
リクエストはオーダーメイドとは違い「デザインお任せで出せたら出す」という、あったらいいな感覚で言える縛りのゆるい商品ですので、こんなのが欲しいというご要望がございましたらお手軽にご意見をお寄せください。
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八咫烏の帯留め 紫
これもお客様のリクエストでカスタム色としてお作りしたものです。
後ろの角度によって光を反射する素材によって太陽をバックに飛び立つ八咫烏をイメージしています。
通常商品が赤色のグラデーションにゴールドの素材の組み合わせなのに対して、こちらは紫のグラデーションにシルバーの素材をカラスの後ろに配置しています。赤が太陽なら紫は月や皆既日食のイメージです。
考えてみたらこの帯留めは単色なので色違いのバリエーションが沢山出来そうですね。
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