樹脂の違いと加工方法

FourSeasonは素材に樹脂を使った物が多いです。樹脂について書いてみます。自分が扱った事のあるものしか書けませんので、あまり一般的な情報を書いてももっと専門的な方が書いてると思いますので、自分が知ってる事と、ちょっとした豆知識です。

そもそも「樹脂」とは

樹脂 和物商品いろいろ

「樹脂」と言いますが、ここで言うアクセサリーなどに使われるものは「合成樹脂」です。総称はプラスチックになるんだと思います。

装飾品としての樹脂の種類

樹脂の種類

装飾品で使われる樹脂としては、アクリル樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂・ABS樹脂・ナイロン樹脂・アセチ・ラクト等でしょうか、まだまだあると思いますがFourSeasonでは主にアクリル樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂です。それぞれ特性があります。

各樹脂の特性

樹脂素材画像

各樹脂の特性

  1. アクリル樹脂

    イメージされる物は板状の物かと思いますが、液状の物から注型や成型もできます。透明度・耐久性が優れてるとされていますが、それは主に板状のキャスト板です。ガラスの代用品として使われるくらい、耐久性と透明度があります。ホームセンターなどで売られてるものは、主に押し出し板と言って粒子が荒く熱にも弱いので、加工がしずらいという面もありますが、加工後の見た目はキャスト板とほとんど同じです。

  2. ポリエステル樹脂 (不飽和ポリエステル樹脂)

    服飾の釦やアクセサリーなどに使われていますが、液状の物からの注型にせよ、板状の物からの加工にせよ、削る・磨くなどの基本後加工が必要です。

  3. エポキシ樹脂

    色んな物がありますが、2液性のエポキシ樹脂が一般的です。注型でも収縮があまりしないので型に流したりしても、後加工無しでそのまま使うことが出来ます。

  4. UVレジン

    近年かなり世の中に出回ってますので書いてみましたが、あまり使ったことが無いので詳しくないです。「紫外線硬化樹脂」です。熱などによって硬化紫外線によって硬化し硬化するまでの時間が短いのが利点です。

樹脂の加工方法

樹脂加工

樹脂の加工方法

加工方法ですがこれも様々です。よく言うのですが、私たちの仕事は「切ったり」「貼ったり」「削ったり」と言います。射出成形等の金型などを使うような大掛かりな物のご説明は置いておいて、ここでは「手仕事」の物を中心に書きます。

  • 注型

    液体の樹脂をシリコンなどの型に流しいれて形作る方法です。少量での複製品に向いています。そのままシリコンの型に流し込む方法と、真空状態にして行う真空注型と言う方法もあります。

  • 切削

    糸のこや丸鋸などで切断して形作ったり、リューターやヤスリ等で削り出したりします。

  • 曲げ加工

    アクリルの場合熱によって曲げることが出来ます。

  • 磨く

    エポキシ等での注型やエポキシを盛っただけの物の場合そのまま使用可能ですが、削ったり切ったりした物はギザギザになったり荒れたりします。その場合ヤスリなどで磨いたり、バフなどで艶出ししたりします。素材によって磨きやすい物もあれば、磨きにくい物もあります。

  • 接着

    樹脂と樹脂、または樹脂と金属など接着します。同じ素材の物で接着するのが望ましいのですが、用途に合わせて、衝撃に強いけど剝がれにくい、衝撃に弱いけど接着力が強いなどいろいろありますので、接着剤は用途に合わせて選びます。

  • 穴あけ等

    ドリルなどボール盤や、リューターなどで穴をあけます。

  • 染色等彩色

    これもインターネット上で見てるといろんな書き方、いろんなとらえ方があるようですが、液体の樹脂に顔料・染料等を混ぜて作る「先染め」と完成品を染料であとから染色する方法があります。後染めの場合は表面に染料が乗ってるだけなので色落ちの危険があります。素材専用の染料がある場合があります。

樹脂変色

変色の問題

「変色」「退色」「劣化」等々、樹脂では避けられない問題です。金属でも酸化したりとあるのですが、樹脂の場合は「黄変」が多いと思います。

アクリルのキャスト板などは、ほぼ変色した物を見ないですが、アクリルでも注型品などは変色します。ポリエステルもそうですし、エポキシ・UVレジンなどは特にそうです。エポキシ・UVレジンを使う場合は、なるべく目立たない場所や変色しても分かり難い製作方法を取れれば良いのですが、すべてうまくできる訳でもないと思うので悩みどころです。

私の今までの、経験からの感覚では、樹脂や接着剤などに関しては、乾燥が「早い」=品質が悪くなるように思います。

樹脂素材画像2

結局何が良いのか

樹脂に限らず、どの素材も長所と短所もありますし、製作者によって得意不得意もあると思いますが、作る商品にあった素材が選べれば一番ベストなんじゃないかと思ってます。

例えば「透明度」や「耐久性」が重要な商品にはアクリルなどを使えれば良いのですが、形状によってはアクリルで製作することが難しい物もあります。透明度が若干落ちるポリエステルでも厚みの調整と磨き方でかなり奇麗なものになります。

あとがき

樹脂完成品まとめ

あとがき

自分が樹脂加工を始めた時は、注型など樹脂での加工が今ほど一般的ではありませんでした。どちらかと言うと、汚い・きつい・においの問題などで嫌われる業種でした。

よく一定の技術を持った方のお仕事の一つとして、「教室」などを開いて教えるという事がありますが、自分の世界では絶対にありえないと思っていました。でも今は、ちょっとした手芸用品のところにUVレジンがおいてあり、店頭でお姉さんが製作している・・なんて風景をよく見ます。

世の中変わっていくもんですが、そう考えるとまだまだ樹脂にも、いろんな可能性もあるんだと思います。ただ樹脂の製作の場合、完成品は問題ないのですが、液体の状態では危険な物もありますし、加工過程で劇薬なども使うことがあります。一昔前なら「こんなもの店頭で売って良いのか?」と思うようなものも店頭で販売されてる物もあります。きちんと説明書等を読んで頂いて扱う分には問題はないんだと思いますので、いろんな樹脂も可能性も探ってみてください。