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根付とは

ストラップの代わりとしてお財布などに付けることも多い根付。もともと実用品としての要素が強いですが、着物に着けるときにはどうすればいいの?どんな時に付けるの?そんな疑問にお答えします。

根付とは

着物の帯から紐でぶら下がっているストラップのような飾りです。ぶらとも言われ、ある意味一番身近な和のアクセサリーです。

元々は実用品としての色合いが濃いアイテムです。そのことについては後述の根付の歴史の項をご覧下さい。

着物は袖がひらひら動きますが、帯周りはがっちり動きません。その中で一つ根付が揺れていると、とても目を引きます。振袖の時にチェーンベルトのような帯飾りをつけることで一層華やかに感じますし、逆に縞の着物にシンプルな根付を付けていると粋だなと感じます。このように根付は着物のテイストに合わせてプラスすることでより着慣れた感じを出すことの出来るアイテムだと思います。

ところで着物のお店やネットショップを見ていると、根付だったり帯飾りだったり、色んな名前で売られています。正式な違いは分かりませんが、ここでは「帯飾りというのは帯に提げる飾りの総称で、その中に根付も含まれる」の意味で使います。

根付をつかってみよう

着物に根付を付けるとき(女性編)

根付紐

現行の「根付」として売られているものは、ほとんど根付と根付紐が初めからくっついた状態で売られています。象牙や柘植など単品で売られている根付は両端が「わ」になった根付紐を別に用意する必要があります。

根付けプレートとがま口

根付紐を帯につけるためには

  • 根付のプレートを使います。樹脂製・木製が一般的です。和小物のお店・アクセサリーパーツ店で入手できます。
  • 小さながま口(口金の横に根付紐を通すカンが付いている物に限る)を使います。
根付けの付け方

根付のプレートの穴・がま口のカンの部分に、根付紐のわの部分を通し、根付をくぐらせて結びます。

根付

帯の1巻き目と2巻き目の間に挟み込みます。位置は右利きの方が多いからだと思いますが、大抵は邪魔にならぬよう帯の左側に付ける方が多いです。勿論左利きの方は右側に付けるといいと思います。

完成!!

着物に根付を付けるとき(男性編)

男性の場合は女性と違い、根付は携帯したい小物を落とさない為のフックの役目があります。現代でいうウォレットチェーンのようなものです。男物を持っていないので図で説明します。

男の根付の付け方

印籠、小物入れ、煙草入れ、現代ならスマホを紐で根付とつなぎ、帯の下から根付を入れて帯の上部に引っ掛けます。男性の帯は幅が短いので、しぜん帯の下に小物入れがぶら下がる格好になります。

着物以外に根付を付けるとき

着物以外にもストラップと同様、様々な物に使えます。

  • 財布 がま口であればカンに通し、ファスナーがあればファスナー穴に通します。鈴の付いた物を使えば落ちた時に気付きやすいです。
  • 携帯・スマホ 現在では落とさない為の機能的要素より、装飾的要素が強くなっていると思います。ストラップホールのないスマホでもストラップを付けられるアタッチメントがありますので、周りの人と同じ機種のときに差別化を図る為に根付を付けてみてはどうでしょう。

根付を作ってみよう

お土産屋さんや、神社のお守りにいたるまで巷にあふれている根付ですが、勿論自分で作ることも出来ます。 柘植や象牙を彫刻する根付教室なども開かれていますが、いきなりそんな本格的なことをしなくても、もっと気軽に手作りできます。基本的に、付けたい物に紐を通す為の穴が一つ開いているか、カンが付いていれば根付は作れます。大きめのビーズでもガチャポンの景品でも根付紐を付ければ即完成です。

最初にも述べましたが、根付紐は大別して両方が「わ」になっているものと片側が金具になっている物の二種類がありますので、通し穴に通す場合は「わ」の方を、カンの場合は金具の方と、付けたい物に合わせて紐を選びましょう。根付紐は大きめの手芸店に行けば入手できます。呉服屋さんや組紐屋さんでは正絹のものも売っています。どちらもネットショップで入手可能です。

手作り根付

根付紐がなくても、ただ紐に通してぶら下げるだけでも根付になりますし、ヘンプ編みや飾り結びが出来る方でしたら、着物や帯と調和するものを自分で選べるのと、作るのも楽しいのと、一石二鳥です。※画像は商品ではない自作の根付です。夏に使う機会が多いです。

根付のTPO

帯留のコーナーでも書きましたが、根付はお茶席にはNGです。お茶席では道具を傷つけないために一切のアクセサリーは付けません。じっさい、お茶席では懐に扇子や懐紙など入れますので、そのうえ根付まで付けてたらごちゃごちゃして使いにくいですしね。

また礼装のときも根付はNGです。趣味性の強い根付は、ジュエリーではなく、あくまでカジュアルなアクセサリーのカテゴリーだからです。 それに茶席同様、礼装のときは祝儀扇を帯に差していますので、根付があると扇を取るたびに根付を落っことしてしまうかもしれません。そのかわり、紬や小紋などでのカジュアルなお出かけに根付を付けると、とっても粋で着慣れた印象を受けます。ぜひ根付は普段のお出かけにお使い下さい。

お役立ち技あれこれ

根付のプレートに根付紐を通すときに穴が小さすぎて通らなかったり、根付紐が柔らかすぎて通しにくい時

根付の付け方2

テグス糸、細くてコシのある紐 10cm程もしくは細い針金10cmをU字型に折り曲げたものを作っておくと便利です。

根付の付け方3

糸通しの要領で、根付紐の「わ」の部分に針金もしくはテグスを通し、根付プレートの穴に通すと簡単に通ります。私はほとんどの根付をこの要領で付けています。携帯のストラップホールに通すのもこのやり方だと楽チンです。

そもそも根付用のプレートがないときのお助け技

和小物売ってる当店がこんな事言っちゃうと元も子もないですが、根付プレートが手に入らない、もしくは超チープに済ませたい時でも何とかする方法です。荒技の部類ですのでくれぐれも自己判断でお願いします。

根付のお役立ち技
  1. 特大のクリップ(100均でも売っています)をこれを帯の1巻き目、もしくは帯板に挟みます。取る時は帯地に引っ掛けないようくれぐれも気をつけましょう。
  2. アメピンでも挟めます!!究極のチープ技です。帯の1巻き目、もしくは帯板に挟みます。
  3. 写真はダッカールという曲がったヘアクリップですが、クリップピンの中にはヘアピンは小さく、真っ直ぐで、後ろにカンが付いている物があります。これを帯の1巻き目、もしくは帯板に挟みます。ただし、ワニ口のように口がギザギザになっているものは帯地を傷めますので避けましょう。

根付の歴史

根付は室町の頃にはあったようです。ただ一般の人々に普及しだしたのは江戸時代の頃だと思います。

着物にはポケットがありません。そのため水戸黄門でも出てくる印籠(現代で言うピルケース)や巾着や煙草入れを携帯するために帯に挟むのですが、ただ挟んだだけでは落としてしまいます。それゆえ滑り落ちない為のストッパーをつける必要がありました。それが根付のはじまりとされていて、本来完全に実用品なのですが、江戸時代になりたびたび幕府の奢侈禁止令が出されていて、華美なお洒落をすることが出来なかった江戸の人々は、「着物に凝れないのなら小物に凝ろう」ということで、細かい細工や、象牙や柘植と言った素材に凝り、実用品でありながらアクセサリーとして発展していきました。 当時の印籠と根付を見てみると、テーマが統一されている物が多くあります。例えば印籠が節分の柄だとすると、根付には豆の入った枡というように。テーマを統一したり、和漢の故事・物語をモチーフにしたりすることで、こっそりと美意識や教養をアピールする為のアイテムだったのかもしれません。

まとめ

根付は洋服が主流の現代にあっても実用品として使われている数少ない和小物です。お財布や巾着に付ける根付には大抵鈴が付いていて、これは落っことしたときに気が付くようにするためですし、男性の着物では江戸時代と同じく荷物の滑り止めとして使用しています。

着物の世界全般に言えることかもしれませんが、お値段が高い物は青天井ですが、自分で作ったり代用したりすればリーズナブルにも出来るもの。付け方も簡単ですし、着付けの最後にさっと差すだけなので、是非トライしてみてくださいね。

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